ポンコツPTの自己研鑽ブログ

ポンコツPTの私が勉強するためのブログです。私が勉強したことを私の言葉に変えてアウトプットしてきます。

『運動麻痺』⑤君は何麻痺?

 

どうもポンコツPTです。

 

前回までで、運動の指令はどこを通って筋まで伝わるのかを確認してきました!

 

通り道を確認できたのでこの次はどこがやられるとどんな症状がでるのか!ですね。

 

では今回もはりきって復習していきましょう!

 

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 まず『運動麻痺』の分類を復習!

➀単麻痺ー一肢だけの麻痺

片麻痺ー一側の上下肢の麻痺

対麻痺ー両側の下肢の麻痺

四肢麻痺ー四肢すべての麻痺

 

これはなんとなく覚えてますよね!

では今度はどこが障害されると起こるのか確認しましょう。

 

➀おもに下位運動ニューロン など

 →末梢

②大脳皮質運動野や内包 など

 →片側の上位運動ニューロン

③脊髄(胸髄以下) など

 →両側の上位運動ニューロンが集まる所

➃橋,上位頸髄 など

 →③より上の両側の上位運動ニューロンが集まる所

 

ここまでの道のりの復習をしてくればイメージしやすいかと思います。

また基本的には➀が下位運動ニューロン,それ以外は上位運動ニューロンの障害で起こります!

 

では上位・下位それぞれの運動ニューロンが障害されると具体的にどんなことが起きるのでしょうか?

上位運動ニューロンが障害されるとともに運動を抑制する線維も障害されます。

そのため、収縮が制御されず、錐体路徴候とよばれる痙性麻痺や筋緊張の亢進、腱反射の亢進が見られます。

要するに筋を制御できずに暴れ放題になっている状態です!

 

下位運動ニューロンが障害されると上位運動ニューロンからの指令を筋肉まで伝えることができません。そのため症状としては弛緩性麻痺や筋緊張の低下、腱反射の消失などがみれます。

要するに電源コードが断線し電気が伝わらないような状態です!

 

まとめると

・運動麻痺は4種類あり、単麻痺は下位運動ニューロンの障害で起き、それ以外は上位運動ニューロンの障害

・上位運動ニューロンが障害されると収縮の制御ができなくなり錐体路徴候がでる

・下位運動ニューロンが障害されると運動指令が伝わらないため弛緩性麻痺のような症状がでる

 

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今回は運動麻痺の分類と障害部位による症状の出方を確認しました。

暗記で覚えるよりどうしてその部位が障害されるとこの症状がでるかをとらえると臨床で錐体路徴候等に出くわしたときにその方のお身体に何が起きているのかをより具体的にとらえることができると思います!

 

ここまでは運動麻痺に関わる構造を復習してきました。どういった経路で運動の指令が伝わり、どこが障害されるとどんな運動麻痺がでるのか確認できたかと思います。

 

次回以降はここまで復習してきた随意運動の調節をしている「大脳基底核」や「小脳」について復習していこうと思います!

 

いったん『運動麻痺』編はここで終了です!そのうち起因となる疾患についての復習をできたらと考えています。

 

今回参考にした書籍

 

 

病気がみえる 〈vol.7〉 脳・神経

病気がみえる 〈vol.7〉 脳・神経

  • 発売日: 2017/11/30
  • メディア: 単行本